堺市南区にて天井に雨染みでセカンドオピニオンのご依頼｜過去の葺き替え工事に施工不良の可能性！

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堺市南区にて天井に雨染みでセカンドオピニオンのご依頼｜過去の葺き替え工事に施工不良の可能性！

こんにちは、街の屋根やさん堺店です。
本日は堺市南区にて1階天井に雨染みが発生したとご相談を受け、現地調査を行った様子をご紹介します。
一度他の業者に見てもらったそうですが、お客様の想像以上の見積もり金額が提示されたそうです。
その妥当性に不安を感じられ、当店にご相談いただきました。
屋根工事はそう何度も行うことはないため、工事内容や金額が妥当なのかどうか不安に感じられる方も多いと思います。
当店ではこういったセカンドオピニオンの調査も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
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「1階室内天井に雨染みができている」とご相談

建物詳細　木造2階建て住宅
築年数　　約50年
屋根材　　スレート
相談内容
1階の天井から雨漏りしています。他社に見てもらうと、屋根の中の始末が悪いので葺き替えが必要と言われました。見積り金額にも不安があるので、妥当かどうか見てもらいたいです。

詳しくお話を伺うと、一度他の業者に相談済みで「屋根の下地が原因のため全面葺き替えが必要。費用は約600万円かかります。」との診断を受けたそうです。
その工事内容・見積り金額にご不安を感じられ、当店に再度調査を行って欲しいとのことでした。

室内の雨漏り状況

室内の雨漏り状況を確認させていただくと、天井に雨染みが見られました。
今のところ雨が直接落ちてくることはないそうですが、大雨の日には心配になってしまいますね。
万が一雨が落ちてきて濡れてしまうことのないように、家具などにビニールをかけて対策をされていました。

屋根の調査を行います

まず、雨染みがあった箇所の真上辺りを確認しました。

先日降った雨の後、この部分だけが乾ききらず濡れた状態が続いていました。
特に、スレートの重なり部分を中心に濡れています。
この日はよく晴れており他の屋根部分はすでに乾いていたため、この周辺の屋根に何らかの問題があると考えられます。

スレートに多数のひび割れ

スレートをよく見ると多数のひび割れがありました。
お客様によると7年前の大型台風で元々の瓦棒屋根が大きく破損し、その際にスレートへ葺き替えたとのことでした。
しかし、このスレートの状況は7年前にリフォームしたばかりとは思えないほど劣化が進行しています。
一般的にスレートは10年周期でメンテナンスを行えば、20年〜30年ほどの耐用年数があります。
これほど早く傷んでしまうのは、施工の質に問題があった可能性が高いと考えられます。
▶スレート屋根の特徴やメンテナンス方法を解説！

主な原因として考えられることは「屋根勾配の不足」です

今回の雨漏りの主な原因と考えられるのが「屋根勾配の不足」です。
恐らく前回の葺き替え時に「下地調整」を行っていないのではないかと思われます。

「屋根勾配（こうばい）」とは屋根の傾斜の角度のこと。雨水をしっかり流すためには屋根に適切な傾斜が必要です。
緩やかな傾斜では水が流れにくく、屋根材の隙間から雨水が入りやすくなります。
勾配は屋根の種類によって必要な角度が違い、施工時に重要なポイントとなります。

▶屋根リフォームの際に注意したい屋根勾配のお話

以前の瓦棒屋根は水はけが良いため緩い傾斜でも対応できましたが、スレート屋根はそれ以上の勾配が必要でした。
本来であれば、葺き替え時に屋根材を撤去し、下地木材を使って傾斜をつける「勾配調整」を行います。
しかし今回の屋根には、その勾配調整がされていなかったようです。
そのため屋根の傾斜が足りず雨水が屋根に溜まりやすくなり、スレートの隙間からじわじわと雨水が染み込んでしまった可能性があります。

ルーフィングが機能していないと考えられます

下地調整が行われていなかったということは、ルーフィング（防水紙）の交換もされていなかった可能性が高いです。
ルーフィングは屋根材の下で雨水の侵入を防ぐ重要な役割を果たしていますが、劣化すると本来の防水性能が発揮されなくなります。
劣化したルーフィングが機能せず、雨漏りの直接的な原因となっていた可能性が非常に高いと思われます。
▶雨漏りを防止する屋根の防水紙の重要性

木製破風も劣化しています

屋根の端部分にある破風（はふ）も点検しました。

破風は屋根の端部に設けられる部材で、雨風の吹き込みを防いで屋根を守る大切な役割を果たしています。
強い西日や雨風に長年さらされていたため、劣化が著しく進んでいました。
塗装が剥がれて木材が露出している状態のため、修理が必要です。
▶破風板・鼻隠し・ケラバの役割と修理・補修方法

外壁の状態

外壁にも目を向けると、西側の面を中心に塗装の浮きやひび割れが見られる箇所が複数ありました。
このままでは外壁材自体が雨水にさらされ、劣化や内部腐食へとつながるリスクがあります。
塗装を行って防水性を向上させるご提案をしました。
▶屋根塗装・外壁塗装について

雨樋の状態

雨樋にも劣化が見られ、部分的に脱落していたり破損している箇所がありました。
雨樋は屋根に降った雨水をスムーズに地面へ流す重要な設備のため、正常に機能していないと雨漏りや外壁劣化の原因になります。
【参考記事】堺市周辺で雨樋修理をお考えの方へ｜雨樋のメンテナンスのサインや修理方法、当店で行った雨樋工事の施工事例もご紹介します！

工事のご提案

調査が完了しました。
今回の雨漏り原因は、過去の施行不良が原因である可能性が高いと判明しました。
お客様は「屋根カバー工法」「破風板の修理」「外壁のサイディング上張り」をご希望されており、ご希望をふまえてお話し合いの上で下記のご提案を行いました。

提案内容
・屋根カバー工法（立平葺き屋根）
既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい屋根材を被せる工法で、葺き替え工事よりも費用を抑えることができます。
▶屋根カバー工法のメリットとは？費用相場や適した屋根材を厳選してご紹介！
・屋根下地の補修（ルーフィングの交換）
・破風板の交換
・住宅西面のサイディング上張り、他面は外壁塗装
・雨樋の全面交換
・仮設足場の設置
・室内天井の補修

雨漏りの原因を根本から解消し、お住まいの耐久性を向上させ、将来的な劣化のリスクまでしっかりと対応できるようにご提案をさせていただきました。
他社では葺き替え工事のご提案でしたが、当店からはカバー工事をご提案し、他社よりも約50万円程見積り金額を抑えることができました。

立平葺き屋根とは金属製の屋根材を縦方向に施工する工法で、継ぎ目が少ないため雨漏りしにくく耐久性に優れています。
また、傾斜が緩い屋根でも雨漏りしにくいメリットがあります。
さらに、立平葺きは軽量な屋根材を使用するため建物全体の耐震性も向上します。
施工のスピードが早くコストパフォーマンスにも優れており、人気の屋根です。

▶立平葺きで雨漏りや地震に強い屋根へ！縦葺きのメリットとは

屋根工事は信頼できる業者に依頼しましょう

今回のように、過去の施工不良が原因で雨漏りが発生するケースも少なくありません。
屋根工事は目に見えにくい部分だからこそ、しっかりとした知識・経験・実績を持つ業者に依頼することが大切です。
▶屋根工事、外壁塗装、リフォームの現場で見た間違いだらけの施工例

また、他社の点検やお見積りにご不安があれば当店へセカンドオピニオンをご依頼ください。
当店では現地調査も無料で行っておりますので、どんな小さなことでもお気軽にご相談くださいね。