瓦屋根に必要な『漆喰』の役割や劣化症状に伴った工事の種類は?
古来より、お城の外壁や内装にも使われてきた歴史ある素材の『漆喰』。
最近では、”平成の大修理で”

まばゆい輝き

”が蘇った

姫路城

も、外壁や瓦の継ぎ目の白い漆喰を塗り替えました?

あまりにも白すぎる!と言われてましたが、あれは、屋根の継ぎ目に盛り上がるほど塗った『屋根目地漆喰(瓦の継ぎ目)』によるものでした。
そんな漆喰ですが、『雨漏れを防ぐ』『瓦を繋ぎ合わせている』など、瓦屋根の施工やメンテナンスをする上で、重要な役割を果たしています
しかし、『漆喰ってなに?』って思われている皆さんも多いかと思われます。
今回のコラムでは、瓦屋根で『漆喰』がそのような役割を担っているのか?
『漆喰』が劣化した場合はどの様にすればいいのかなど・・・
『漆喰』にスポットをあててご紹介させて頂きます°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
『漆喰』って?・・
瓦と瓦の隙間を埋める白いセメンのような溶剤
石灰+すさ+海藻糊等を水で練った建材。
『漆喰の役割』とは・・・?
瓦を繋ぎ合わせる際に使用します。
瓦の隙間を埋める事により、雨が入ってくる事を防ぎ瓦のズレを防いでくれています。
漆喰は、接着材の役割を担っています
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漆喰は、姫路城(別名:白鷺城)を見ても分かるように、見た目に関しても大切な要因の一つです

瓦の間から漆喰がキレイに見えると、住まいが”キリッ”と引き締まったように見えます


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また、漆喰にも幾つか種類があり今回はその中の一つ、『南蛮漆喰』についてご紹介させて頂きたいと思います。
南蛮漆喰は、葺き土の代わりとして使用します。
※葺き土➙瓦が落ちない様に瓦の下に敷く土の事
★南蛮漆喰➙特殊なシリコンや防水材が使用されており、雨水にも強く壊れにくくなっている
葺き土と漆喰を兼ね備えた材料で耐久性が高く防水性も優れている
南蛮漆喰の色➙白と黒があります。
★白色➙見える場所に使用
★黒(灰)色➙外から見えない場所に使用
価格は、白の方が高くなりますが、価格以外は両方とも漆喰・葺き土の効果を兼ね備えた材料として使用する事が出来るのです。
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症状 | 詳細 |
外観・見た目で判断できる場合 | ※漆喰には瓦を固定する役割があります。
漆喰の劣化に伴い瓦を固定する事が出来ず【瓦のズレ】や、【漆喰がボロボロになっている】【ひび割れを起こしている】場合は、漆喰の寿命ですので修理が必要となります。 |
雨漏り | ※漆喰が劣化してしまうと劣化箇所より雨水が浸入➙雨漏りの原因
しかし、雨漏りの原因は【漆喰】だけではなく、【屋根材の傷み】や【外壁の劣化】などによっても発生してしまいます。
※雨漏りが起こった場合は、雨漏り箇所を突き止める必要があります。
専門の業者さんへ調査依頼をして原因の特定をしてもらいましょう! |
?屋根の漆喰工事の種類:漆喰詰め直し工事➙屋根瓦の間にある劣化した漆喰を取り除き、新しい漆喰を詰め直す工事となります!
★古く劣化した漆喰を取り除く
既存の漆喰を葺き土が見えるまで
剥がし、刷毛などでキレイに取り
除きます。
★漆喰を塗り込む
屋根に合わせた厚みで均一に塗り込みま
す。
※厚さを間違えてしまうと、雨漏りや剥がれの原因となり職人の技が必要となります!
※漆喰の劣化が酷い場合は、詰め直し工事を行う事が出来ません!
?屋根の漆喰工事の種類:棟瓦取り直し工事➙棟を取り外した後に漆喰を詰め直し、改めて棟を取付る工事となります!
★棟箇所を解体する
既存のものはすべて取り除く
★棟瓦を積み上げる
瓦を積む為の土台作り。
土台の両側を挟む様にのし瓦を積
んでいき、耐震性を高める為に瓦
同士を銅線等で繋ぎ合わせます。
積み終われば冠瓦を乗せて固定し
鬼瓦の接続部分にも漆喰をシッカ
リと塗り込んでいきます。
★冠瓦を設置する
棟の最上部に冠瓦を設置する
※漆喰の劣化が酷い場合は、取り直し工事を選択する必要があります!
※大掛かりな工事となる為、詰め直し工事に比べると価格は高くなってしまいます!
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あまり目立つ事がない『漆喰』ではありますが、屋根を守る為に重要な役割を担っています

皆さんの住まいで、漆喰がボロボロ落ちている!などの劣化症状が見受けられた場合には、なるべく早く業者さんへ点検依頼をして頂けると幸いです

屋根の漆喰工事は非常に難しく、漆喰を塗り過ぎると雨水を吸い込んでしまい劣化の進行を早め、逆に薄く塗ってしまうとすぐに剥がれてしまい、上手く接着が出来ていなければ瓦が落下してしまう可能性があり、通行人の方ににケガを負わせてしまう事故のもとになってしまう事も・・・⚠
屋根にとって丁度いい厚さに塗る作業は、”熟練の技”が必要になってきます
専門の業者さんであれば、漆喰を元の美しい姿に戻してくれることでしょう

~街の屋根やさん・堺店~
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8時~20時まで受付中!
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