屋根・防水・外壁関連の問題点

大阪北部地震に続き西日本豪雨と自然災害が頻発しております。梅雨が明けたとはいえ台風の季節も訪れ、今後も自然災害への注意が必要です。災害により被災された方、現在お住まいに対してご不安を抱え自然災害への備えをしたい方。屋根・外壁についての点検はもちろん応急処置や補修とできる限り対応させていただいておりますので、「もしかして」と不安な方はご遠慮なくご連絡ください。

正面外観現状
建物の漏水や耐地震の強度には、外壁の軽量化と防水性が求められますが、この施工前の外壁はモルタル下地のタイル貼りと壁に対する荷重がかなり負担で築45年経ち、鉄部の腐食が見られ外壁のクラックにより室内への漏水があります。
地震での壁面剥離や落下で大事に至る場合も懸念されます。
外壁仕上げと下地を解体撤去して、乾式工法のスチールサイディングを張り、軽量化と防水性を高めます。
完了正面
外装材をスチールサイディング張りにした事で、壁面への負荷がかなり軽減されました。笠木窓廻りにも役物コーナーとシーリングを施し防水気密性も高まりました。
地震に対しても建物躯体との一体化で強度もアップしました。


建物の経年劣化については致し方無い部分が有りますが、改修されるにあたり第一に考えて頂きたいのは材料の軽量化だと考えます。
現在の外装材は、防水性はもちろん耐久性も日々進歩しています。
ですが、躯体(建物の骨組み)は建替えしなければ現在の耐震基準・建築基準に合致しません。
建替えとなると更地に新築するよりも、現在の建物解体工事が必要で価格もかなりの負担となります。
骨組みを残しつつ外壁改修・改装する場合は躯体に掛かる負担軽減を、考慮してプラン作りを進める事が大事だと考えます。
この外壁のように外装改修で雨漏りや地震での崩落を回避出来れば、安心度が違い社屋ビルとしての機能も増す事と思います。

瓦撤去作業
日本家屋は従来、屋根土を乗せて瓦を葺き家屋に言わば重みを持たせていました。
地震にはその重みが弊害になり、倒壊する原因になります。
屋根土の撤去作業ですが、屋根にはこんなに重く多くの土が載っています。
瓦桟葺き
瓦の桟葺き工法の作業風景です。
瓦に対し直角に屋根野地板に打ち付けた桟木へ、釘を用い留めて行き瓦本来の姿は残しつつ屋根土を載せずに軽量化を図っています。
又、従来は瓦と屋根土とで密着させて居ましたので、突風にも弱く瓦が飛ぶ危険が有りましたが、釘止で風にも堅固です。

屋根には屋根勾配と家屋全体の景観の観点から、旧来の民家は歴史的にも日本瓦葺きが多用されて来ました。
阪神淡路大震災等で日本瓦のデメリットも論議されていますが、建物の雰囲気や今までの愛着でガラッと屋根形状を変えるのは・・・と思われる方も多いと思います。
当然日本瓦の屋根勾配は瓦表面を利用して雨水を樋へと導きますので、勾配がきつく取られています。
屋根の野地板だけで無く母屋・垂木・屋根束迄改修して、瓦以外(コロニアル・シングル・瓦棒等)の材料使用ならば防水・軽量化を期待出来ますが、解体撤去と下地の費用がかさみ樋の変更も考えなくてはいけません。
瓦の葺き替えで漏水や瓦の飛散・脱落を防ぐのに桟葺き工法は、軽量化で趣は変わらない良い工法だと考えます。
地震に対しても、屋根土が無いのと瓦のズレが生じにくい点で建物には有効です。
ただ、劣化の激しい野地板・雨漏りのひどい場合には下地の垂木・野地板も改修が必要です。
屋上 防水下地処理
経年劣化で雨水の浸透による階下への雨漏りが不安な屋上に防水を施します。
この写真は前工程の下地プライマー施工中の状況です。
施工前の状態と階下への漏水の確認は重要ポイントです。
屋上 シート防水完了
シート防水を完工しました。
既存下地と新設シート防水の間に空気層が出来やすく、今後の防水層の浮き浸透漏水を防ぐ為に脱気筒を設けています。
必要に応じ水張り試験で漏水確認をします。
排水口も改修ドレンで水はけの改良をしています。
屋上・ベランダ・バルコニーいわゆる平面の屋根・床面には、防水が必要不可欠です。
ほぼ水平面で雨水を受けるので、床勾配と完全な防水工事施工が求められます。
屋根や外壁の改修と大きな相違点は現在の防水上に重ねて防水を施す場合が多いという事です。
下地の状況や用途によりシート・樹脂・FRP・アスファルト等の工法が有りますが、どの工法も建物の軽量化には相反して重ねて防水して、少しですが重量を更に懸けてしまいます。
しかしながら雨水を受ける形の構造ですので、漏水状態の確定が難しく階下の雨漏れ跡と違う部分からの漏水のときも多々露見され、発見が遅れると建物への影響がかなり大になるので早めの手当・改修が必要です。
日頃から、排水口の小まめな清掃と点検及び防水面の浮きやハガレ等にも注意が肝要と思われます。
自身の体験ですが、アスファルト防水の保護モルタル仕上げで過年数で防水・床面劣化が激しくて手の施し要が無く、仕方無く屋上に屋根を設置し雨水を防いだ事も有ります。


屋根・防水・外壁の補修や改修は、建物の寿命を延ばすと共に生活の基盤を守る為にも必要です。

施工内容や工事後の保守・点検 材料や工法の保証等は必ず確認し納得されての工事として頂きたく思います。