日本瓦の雨漏りの原因と劣化注意点を考えてみました。

大阪北部地震に続き西日本豪雨と自然災害が頻発しております。梅雨が明けたとはいえ台風の季節も訪れ、今後も自然災害への注意が必要です。災害により被災された方、現在お住まいに対してご不安を抱え自然災害への備えをしたい方。屋根・外壁についての点検はもちろん応急処置や補修とできる限り対応させていただいておりますので、「もしかして」と不安な方はご遠慮なくご連絡ください。

屋根瓦隅棟
瓦葺き屋根で雨漏れの点検調査をしますと、棟部分のし瓦のズレや面戸漆喰のハガレが原因の場合が大半です
一番に漆喰の経年劣化で浮きが生じて、ハガレ落ちます。
面戸漆喰の劣化に伴い、のし瓦の歪みが発生します。
瓦押えも旧来は被覆銅線が多く使われていました。
銅線は年月と共に青錆が発生し弱くなり、のし瓦のズレで切れてしまいます。
最終的に隙間が出来て、雨水が浸透していき雨漏りとなります。

大屋根棟瓦復旧完了
修復した現場の写真です。
のし瓦と棟冠を積み直し赤矢印部分の面戸漆喰を塗直し棟瓦押えも、ステンレス被覆線を用いて腐食の軽減を図ります。
のし瓦も5段積ですので、屋根の重みも違ってきます。
のし瓦は2段から7段(寺社仏閣ではさらに多段もあります)を積み上げ半丸の棟押え冠瓦で上部を固定し水の流れを導きます。
大屋根部分の2段や3段積ののし瓦は安定性が少なく、面戸漆喰の劣化も早くなる場合が多いので要注意ヵ所です。
棟付近からの漏水は棟木・野地板・垂木・母屋等を伝い屋根(小屋)裏で雨漏りを引き起こし、階下からでは原因究明し難いのが実情です。
雨水が建物に一番最初に降り掛かるのが、棟です
雨漏りの危険性が高く、屋根の急所でも有りますので、点検・補修は定期的に行われる事をお勧めします。


平瓦シール内状況
現場調査でよく見受けられる状況です。
平瓦(地瓦)の水下部分を、コーキング等で埋めています。
基本、瓦は表面を水が流れて軒先に流れ落ちます。
瓦の裏側にほんの少し浸水しても屋根土や下地ルーフィングで食い止めて、下の瓦口から排水させるのが瓦の構造でも有ります。
この状態にすれば水の抜け道を堰き止めて瓦の並びが、変形してしまいます。
応急的に判断して施工しがちな危険な事例です。
屋根 現地調査 瓦割れ
破風板等の隅部は飛来物等での損傷が見受けられます。
地上から発見し難く、長年放置してしまい大きな雨漏りの原因となる事があります。
写真は完全に割れて落下か飛散してしまっていて、強雨時の下地への雨水進入が懸念されます。
屋根瓦隅棟
下がり棟の漆喰状況です。
漆喰を塗り補修されていますが、面戸漆喰の塗過ぎ(厚塗り)は逆効果で、のし瓦のズレや漆喰のハガレの原因にもなります。
雨漏り部瓦状況
壁際、のし瓦ズレの状況です。
面戸から草も生えていて、のし瓦自体がズレ落ちています。
漆喰の厚みが無くのし瓦の安定が得られてません。
近年では、イタチ・猫・アライグマと言った小動物でもこういった被害を受ける事も有ります。
瓦屋根既存状況
面戸漆喰は赤線・矢印に施工されていて、のし瓦・冠瓦・鬼瓦によって、勾配の振り分けをしています。
屋根の急所・重要な部分です。
屋根の要とも言えます。
日本家屋の象徴とも言えます瓦葺きですが、見た目の美しさ・趣と違い各所に雨漏れの要因が潜んでいます。
今回は棟廻りと漆喰を中心に、雨漏りの原因を列記しましたが、補修点検を装い高額な施工費を請求したり、平瓦のコーキング等安易な補修・修理で工事費を受け取る業者も未だ多く存在します。
大切な建物の風雨避けに欠かせない屋根ですので、専門業者等に点検・調査をお願いし施工して貰う事が大事と考えます。
屋根廻りは落下・転落の危険性が高まり怪我等の原因にもなります。
自分の建物だから自分で治すという考えはされずに、良識ある専門業者の力を借りて下さい。
このコラムのお問い合わせは 0120-04-9346まで