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屋根工事コラム
屋根材別の寿命ってどのくらいなのでしょうか？耐用年数は・・・

2025年7月16日更新

みなさんが日々、生活していく上で必要なものはたくさんあると思います。

そんな必要なものには必ず『寿命』があり、みなさんがお住いの『屋根』にも勿論『寿命』があります。

屋根を構成している素材には、『耐用年数』と呼ばれる効果を保てる期間が個々にあり、耐用年数を切れたままにしておくと、雨漏りの発生などで、シロアリを呼び寄せてしまい高額なリフォームが必要になってしまう事があります。

屋根（屋根材）の寿命＝耐用年数が分かる事で、一番最適な時期に屋根修理を行うことが出来るようになります。

それでは、屋根材別の寿命を示す耐用年数と、メンテナンス時期の目安を表にまとめてみましたので、ご参考にして頂ければ幸いです。

『屋根材の耐用年数を知って、適切なメンテナンス時期を知ろう！』

■ 屋根材別の耐用年数表

〖屋根材〗	〖耐用年数＝寿命〗	〖メンテナンス時期〗
粘土系瓦	50年～100年	20年～30年
セメント系瓦	30年～40年	10年～15年
スレート屋根	20年～30年	10年
トタン屋根	10年～20年	10年～15年
ガルバリウム鋼板	30年～50年	20年～30年
防水シート	20年～30年	20年～30年
野地板	20年～30年	20年～30年

屋根材の〖寿命＝耐用年数〗とメンテナンス時期の目安を知って頂ければと思っています。

『寿命＝耐用年数』って何でしょうか？

屋根材の寿命は耐用年数と呼ばれているもので、屋根の良い状態を保っていられる期間の事を指します。

身近で言えば、食品の賞味期限と同じ様なものです。

耐用年数を最大限まで引き上げる為には、良い状態を保ち続けなければいけない為メンテナンスを必要とします。

皆さんが、屋根修理の必要な時期を知ることが出来れば、メンテナンスの計画をキチンと立てられ慌てず対処が出来るようになりますよ。
〖参考資料〗
▶屋根材別・耐久性ランキング
▶屋根材別・コストパフォーマンス徹底比較

■ 屋根材種類別の説明

・瓦（粘土系瓦）

粘土系瓦原料に粘土が使用され、粘土で瓦の形を作ってから窯で焼き上げます。
釉薬（うわぐすり）といったガラス質の粉末を塗って、光沢を出したり水等の液体の染み込みを防ぐ効果を持たせて焼きます。

特徴釉薬を塗るか塗らないかで、瓦の品質が変わってくるのが粘土瓦の特徴です。
・釉薬を塗った後に焼き上げた瓦→陶器瓦
・釉薬を塗らずに焼き上げた瓦→いぶし瓦

〖参考記事〗
▶瓦屋根の特徴を徹底解説

〖特徴の比較〗
項目	陶器瓦	いぶし瓦
釉薬	塗る	塗らない
瓦の色合い	釉薬にいよって色が変化	グレー
メンテナンス	半永久的にメンテナンス不要。※下地材の交換は必要	30年～50年で交換が必要
耐用年数	50年～100年	30年～50年

・セメント系瓦

セメント系瓦セメント系瓦はセメント・水・砂が主原料で、これらを混ぜ合わせて高圧プレスで成形された屋根材です。
色やデザインが豊富で、燃えにくく耐火性にも優れています。

特徴セメント瓦は主原料がセメントなので、瓦の表面に塗装を施す必要があります。
表面の塗装が剥がれてくるとコケ・カビの発生や、セメントの為ひび割れが起りやすくなります。
これらの症状は雨漏りが起る可能性が高くなります。
セメント瓦は、塗装などのメンテナンスをしっかり行う必要があります。

・スレート（コロニアル・カラーベスト）

スレート屋根（コロニアル・カラーベスト）スレートは、日本の戸建て住宅の7割で使用されている、一般的な屋根材です。
薄い板状の屋根材で、軽量で施工がしやすく価格も比較的安価でデザインも豊富です。

特徴薄く加工がされているので、定期的にメンテナンスを行わなければ以下のような症状が見られます。
屋根材の割れやズレ・欠け・色褪せです。
スレート屋根は耐久性があまり強くないので、メンテナンス時期が過ぎると雨漏りリスクが高まります。普段屋根材で隠れ目にする事がない防水シート（ルーフィング）や野地板に影響を与え、屋根を丸ごと新しい素材へ交換する工事が必要になる場合もあります。

〖参考記事〗
▶スレートの特徴やメンテナンス方法を解説

・アスファルトシングル

アスファルトシングル高耐久な屋根材です。
屋根材と防水シートが一体化した様な屋根材ではありますが、デザイン性も高く軽量で高機能な屋根材と言えます。

特徴屋根の勾配（傾き）が急な場合は、施工時や地震が多い日本ではアスファルトシングルがズレてしまう事で、施工不良が起きやすくなってしまいます。
このような背景があり、アスファルトシングルにするお宅はそう多くはありません。
しかし、条件が合えば皆さんの強い味方になってくれるでしょう。
屋根材をアスファルトシングルにしたい方は、施工を丁寧にしてくれる優良業者を選んでくださいね！

〖参考記事〗
▶アスファルトシングルを選ぶメリット・デメリット・メンテナンス方法も解説

・トタン屋根

トタン屋根金属系の代表例で、施工のしやすさや安さなどの特徴があります。
今は〖金属系の屋根と言えばガルバリウム鋼板〗の意識が強く、トタン屋根での施工はあまり見なくなっています。
導入がしやすい素材ではありますが耐久性が弱く、錆びやすい点でもこまめなメンテナンスが必要です。
トータル的なコストを考えると、ガルバリウム鋼板を選択して、メンテナンスの回数を減らすのがおススメです。

・ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板アルミニウム・亜鉛・シリコン等で作成された素材です。
＊鋼板とは・・工場などで板状に加工された板金になり、厚いものから薄いものまで様々な厚さがあります。

特徴ガルバリウム鋼板は、〖耐久性が高い〗〖錆びにくい〗〖軽い〗〖熱が反射しやすい（遮熱効果・耐熱性）〗などを兼ね備えています。
鋼板に対しアルミや樹脂等の塗装が施され鋼板が守られているので、高い耐久性を保つ事ができます。
素材の品質が高いので、初期の導入コストは高くなってしまいます。
導入コストが高い分、何度も屋根のメンテナンスをしなくてよくなり、将来的にメンテナンス費用を抑える事ができます。
導入コストが高い分メリットも存在しているという事です！

ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリーなの？？耐久性が強いので、メンテナンスフリーだと勘違いされやすい屋根材です。
あくまで、鋼板がアルミの層や塗装の層で包まれているので、劣化がしにくいと言う事なんです。
いずれはメンテナンス周期が訪れ、メンテナンスフリーではありません！
建物の素材はどんな物でも劣化が起り、綺麗な状態を保ち続ける事ができない事を覚えて頂けると幸いです。

〖参考記事〗
▶金属屋根（ガルバリウム）のメンテナンス方法とご自身で点検できるチェックポイント

・防水シート（別名：ルーフィング）

防水シート（別名：ルーフィング）屋根材の下に敷かれている雨水を防ぐ為の特殊なシート。
別名・ルーフィングとも呼ばれており、雨漏りを防止する為に非常に重要なものとなります。

役割通常は屋根材によって雨水が防がれていますが、屋根材に何か不具合が生じると屋根材の下に雨水が流れ込みます。
防水シートは雨水を建物内部に浸入させないようにする、言わば雨水のストッパーです！
屋根材に目が行きがちですが、屋根は一次防水として防水層の1層目であり、二次防水で防水シートが雨水を防いでくれ、非常に重要な存在です！

〖参考記事〗
▶防水紙の重要性

・野地板

野地板屋根材を置く為の木製の下地材。
垂木（たるき）と呼ばれる建物の構造を作る際に組まれた屋根の部分に貼られていきます。
厚みは色々ありますが、厚ければ良いという訳でもありません。
厚ければその分、重さが出てしまうので建物に負担が掛かってしまいます。
但し、太陽光パネルの取付をお考えの場合は、取付の際にビスや釘を使い固定しますので、なるべく厚めのものをオススメします。
野地板に厚みがないとビスや釘の穴から野地板の破損、穴より雨水の浸入を許す事にも繋がります。

〖参考記事〗
▶屋根の最も重要な部分・野地板のメンテナンス