コーキング材の使用目的

建物外周には各所に防水目的のシーリングが施され、ひび割れ等にも注入されています。
このコラムではコーキング・シーリングについて述べてみたいと思います。

補修に使うコーキング(シーリング)材はホームセンター等でも数多く販売されており、手軽に購入し利用出来ます。

新築時は業者の責任施工が多く今回は補修時の注意点と手順を主に述べて行きます。

旧シール材の撤去

シール材は年月による劣化は否めず隙間からの漏水が発生する事が有ります。

外壁本体のひび割れ(クラック)は問題有りませんが、シール済みの部分は旧シール材の切離しが必要で、カッターナイフ等で撤去していきます。

下地清掃

旧シール材を切離し撤去しても、コーキング材の残りカスや塵などの付着物がある場合が多いのでダスターなどで掃き取り清掃を行います。

タイル部分のように目地幅が広く深い場合はバックアップ材でシール材の施工適正範囲に下地調整します。

プライマー剤の使用

撤去と清掃の後には必ずプライマー剤を用いて新しく施すシーリング材との密着を計ります。
密着度が増すことにより、シール材の剥離や隙間の防止に繋がります。

清掃完了後、写真のようにシール打ち込み際にマスキングテープで周囲の養生をして、シール材注入部にプライマー材を刷毛等で塗布します。

コーキング材注入

プライマーの乾燥状態を確認して、シール材を注入・打込みしていきます。

マスキングテープより少し多い目に切れ目なく均等に充填し、テープに沿ってヘラで押え気味にテープ際でしっかり縁切りし表面を円滑に仕上げます。

シール完了

マスキング養生テープをシール材に触れない様に取り除き、シーリングの完了です。

工程手順は以上が基本ですが、次回はシーリング材のその他の使用例を述べて行きます。